THIS × IS = BASIC
手順に沿った解説
THIS × IS = BASIC はどう解くのでしょうか。答えは 3027 × 27 = 81729 です。繰り返される I と S から下2桁の候補を絞り、積が5桁であることを使って、ほかの候補をすべて除外します。
各文字は 0 から 9 の数字を表します。同じ文字は同じ数字、異なる文字は異なる数字です。先頭の文字 T、I、B は 0 にはなりません。
答えへ移動1. 一の位の S × S から始める
積の一の位は S × S で決まります。その末尾が C、十の位への繰り上がりを c1 とします。例えば S = 7 なら、7 × 7 = 49 なので C = 9、c1 = 4 です。
S は 0、1、5、6 にはなりません。これらは2乗しても末尾が同じ数字になり、C = S となってしまうからです。S の候補は 2、3、4、7、8、9 だけです。まだ答えが決まったわけではありません。
S × S = C + 10c1
2. 繰り返される I で十の位を絞る
十の位には I × S と S × I の両方が入ります。c1 を足した合計の末尾は I です。つまり I × (2S − 1) + c1 は 10 の倍数でなければなりません。
S の各候補について I を 1 から 9 まで調べ、I、S、C がすべて異なるものを残すと、下表の組合せになります。c2 は百の位への繰り上がりです。掛け算の繰り上がりは 9 を超えることもあり、文字の値とは違って、数字を重複させない規則の対象ではありません。
| I | S | C | 繰り上がり c2 |
|---|---|---|---|
| 2 | 3 | 9 | 1 |
| 2 | 7 | 9 | 3 |
| 4 | 3 | 9 | 2 |
| 6 | 3 | 9 | 3 |
| 6 | 9 | 1 | 11 |
| 7 | 4 | 6 | 5 |
| 8 | 3 | 9 | 4 |
2 × I × S + c1 = I + 10c2
3. H を求め、積が5桁という条件を使う
百の位は H × S + I × I + c2 で、末尾は S です。各組合せについて H を 0 から 9 まで調べ、I、S、C と重ならないものを残します。下表は残った8通りと、その繰り上がり c3 です。
次に T × S + H × I + c3 から A と繰り上がり c4 が決まります。最も左の桁は T × I + c4 = B です。BASIC はちょうど5桁なので、B は 9 以下でなければなりません。
表の最後の列は B の下限です。数字 1 が使用済みでも、いったん T = 1 として計算します。T を大きくしても T × I や c4 は小さくなりません。この最小値が 9 を超える行は除外でき、4行が残ります。
| I | S | H | c3 | B の最小値 |
|---|---|---|---|---|
| 2 | 3 | 6 | 2 | 3 |
| 2 | 7 | 0 | 0 | 2 |
| 4 | 3 | 5 | 3 | 6 |
| 6 | 3 | 8 | 6 | 11 |
| 6 | 9 | 8 | 11 | 12 |
| 7 | 4 | 0 | 5 | 7 |
| 7 | 4 | 5 | 7 | 11 |
| 8 | 3 | 5 | 8 | 13 |
H × S + I × I + c2 = S + 10c3; T × S + H × I + c3 = A + 10c4; T × I + c4 = B
4. 残った行のうち3行を除外する
I = 2、S = 3、H = 6 の行では、T = 1 にすると B = 3 となり S と重なります。次に使える 0 以外の T は 4 ですが、すでに B = 10 になります。より大きな T も使えません。
I = 4、S = 3、H = 5 の行では、T = 1 にすると千の位の合計が 26 となり、A = 6、c4 = 2 です。しかし B = 4 + 2 = 6 でもあり、数字が重なります。T = 2 ではすでに B = 10 なので、この行も除外できます。
I = 7、S = 4、H = 0 の行では、T = 1 にすると B = 7 となり I と重なります。T が 2 以上なら T × I だけで 14 以上となり、1桁の B には入りません。
I = 2; S = 7; H = 0; C = 9; c3 = 0
5. T、A、B を決める
残った行では、千の位の合計は 7T です。T = 1 なら c4 = 0、B = 2 となり I と重なります。T = 2 は I が使用済みです。T = 4 なら c4 = 2、B = 10 となり、それ以上の T も5桁の条件を超えます。したがって T = 3 だけが残ります。
7 × 3 = 21 より A = 1、c4 = 2 です。先頭は B = 3 × 2 + 2 = 8 になります。7文字の数字はすべて異なります。H は先頭ではないので、H = 0 でも問題ありません。
掛け算を2つに分けて検算します。3027 × 7 = 21189、3027 × 20 = 60540。この部分積を足すと 81729 となり、BASIC と一致します。
3027 × 27 = 21189 + 60540 = 81729
答えと検算
- T
- = 3
- H
- = 0
- I
- = 2
- S
- = 7
- B
- = 8
- A
- = 1
- C
- = 9
3027 × 27 = 81729
各文字の数字はすべて異なり、どの数も先頭は 0 ではなく、等式も成立します。
解き方のポイント
繰り返される文字が掛け算の各桁を結び、積の桁数が先頭の数字を制限します。繰り上がりと文字の値は分けて記録し、残った候補をすべて調べましょう。数字の重複と6桁になる場合を除くことで、解が1つに定まります。